CB250R(2018年式)のリアショックユニットをYSS製のMSシリーズに交換しました。
YSSのラインナップにCB250R用はありませんが、CB300R用をそのまま流用することが出来ます。
ただし、2019年式以降のCB250Rについては適合が不明となっています。
なお、今回の記事内のインプレは走行距離3500kmのショーワ製ノーマルリアショックと新品のYSS製リアショックの比較となりますので、ご了承ください。
【目次】
純正ノーマルとYSS製「MS366」の比較
純正ノーマル(¥35,200)
バネレート 208N/mm
プリロード カム式 7段
オーバーホール 不明
MS366 (¥96,800)
バネレート 170N/mm
車高調整 最大±10mm(※標準から5mm上げ下げ可)
プリロード 無段階式
減衰伸び側 30段
減衰圧側(低速)30段
減衰圧側(高速)30段
オーバーホール 可能
↑ 円筒型の別体タンクが社外サスらしい雰囲気を醸していますね!
構造上プリロードはショックユニット本体をバイクから外さなければ調整できません…
別売りの油圧式ダイヤルを取り付ければ解決しますが3万円くらいします。
インプレ(公道編)
交換直後に走りだしてみるとリアサスの減衰(ダンピング)の効き方が良く、サスがしっとり動いているのがわかります。
MS366は用途がストリート~サーキットとなっており、初期設定のまま走ってもスポーティな味付けになっていると感じます。
社外サスは装着後にちゃんとセッティングしないと性能が出ないものもありますが、個人的にはこのサスの調整機能は全て初期設定のままでも悪くない気がします。
試しに伸び側減衰(リバウンド)を緩めて走ると、ちゃんとふわふわとした挙動になるし、締めて走れば硬い挙動になります。
公道走行においては減衰は伸び側(リバウンド)が調整できれば十分で、圧側(テンション)まで触る必要は無いと思います。
公道しか走らないよ、という方は伸び側減衰調整のみのグレードで十分かと思います。
伸び側だけでよければ¥104,500でナイトロン製が買えます。
YSSでも、一つ下のグレードのMX366なら¥74,800です。
しかしリアサスの動きが良くなったのは感じられますが、乗り心地が良くなったのかというと微妙なところ。
そもそもノーマルサスの性能も悪くないので、大きな変化を期待するとガッカリするかもしれません。
インプレ(コーススラローム編)
コーススラロームで攻めてみた結果です。
まずバネレートが208N/mmから170N/mmになって柔らかくなったことで、走行中のリアの動きが大きくなりました。
軽快でリズミカルというか、緩慢というか、言葉で表すとそういう動きになります。
ただ、これはショックユニットの性能ではなく、単にバネレートが変わった結果です。
社外サスらしい恩恵を感じるところはリアの挙動のフィーリングが良くなる他、低速で急な切り返しをしたり回転を行ったりした際に、ノーマルで感じていたリアの不安定なふわつきがピタリと収まったことです。
これは低速で走る場面でもリアの減衰が良く効いている証拠で、結果的にハンドリングも良くなったと感じます。
ノーマルサスの劣化の影響も多少あるかもしれませんが、YSS製サスの効果だと思います。
運動性能に大きな影響を与える車高調整機能が付いているのも良い点です。
現在のところ、ロール運動(倒し込みや切り返し)の軽さと旋回中の安定性を重視するため、初期値から3mm下げて使用しています。
プリロードや減衰に関しても、調整範囲が広く触っただけしっかり変化があるので、細かいセッティングにも対応できるし、いろいろいじって走ってみる楽しさもあります。
ただし、ヘタなセッティングをしてしまうとノーマルより走りにくくなるし転倒しやすくなることもあるので気を付けてください。
もし、セッティングをしてみてわけがわからなくなったら一度初期設定に戻しましょう。
ちなみに初期設定は取扱説明書にも書いてないので、購入時に自分で確認してメモを取っておくか、YSSジャパンに問い合わせるしかありません。
まとめ
価格から見ると、
- 純正 ¥35,200
- YSS ¥74,800~¥96,800
- ナイトロン ¥104,500~¥199,100
となります。
価格的にちょうど真ん中に位置するのがYSSの存在意義かと思います。
ナイトロンとの性能差は比べていないのでわかりませんが、価格に差があるなら性能にも差があるのでしょう。
それでも、社外サスとしての働きはちゃんとしてくれます。
リアサスを交換してみたいけど、ナイトロンは予算的にちょっと、という方には丁度良いんじゃないかと思います。