ホンダ「CB250R」を10倍たのしむブログ

ホンダのCB250Rを中心に、バイクに乗る事触る事の楽しさをたくさんのライダー諸氏と共有するためのブログです。ライディング、カスタム、整備、検証など私が出来ること知っている事は何でも公開していくつもりです。

「CB250R」のタイヤ交換とタイヤ別インプレッション!

今回はCB250Rのタイヤ交換についてのお話しです。

CB250Rのメーカー指定タイヤはダンロップGPR-300MOEM仕様)というラジアルツーリングタイヤが装着されています。

ツーリングタイヤらしく最大グリップ力は控えめで攻める走りには向かないけれど、性能が天候に左右されにくく長持ちする性能を持っています。

 

さて、タイヤは使用していると次第に溝がすり減っていき交換が必要となります。

溝が残っていても、性能に不満がある場合は交換を検討することになるでしょう。

もちろん、メーカー指定タイヤであるGPR-300Mを引き続き注文しても構いませんが、CB250Rに適合するタイヤは他にもたくさんあります。

 

本記事でCB250Rに適合するタイヤの探し方と、いくつかのタイヤのインプレを書きますので、是非参考にして頂きたいと思います。

 

【目次】

 

 

バイクの取り扱い説明書を確認しよう。 

バイクの取扱説明書はバイクを買った時に渡されるが、ホンダの公式WEBサイトでも公開されている。

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↑ 枠の中がタイヤに関する情報。

 

・前輪 110/70R17M/C(タイヤサイズ)

・後輪 150/60R17M/C(タイヤサイズ)

・ラジアル チューブレス(タイヤタイプ)

↑ タイヤを交換する際に必要な情報はここ。

 

指定タイヤはダンロップのGPR-300Mだが、タイヤサイズとタイヤタイプが一致するタイヤならどれでも確実に装着できる。

ラジアルというのはタイヤの構造の名称で他にはバイアスという構造がある。

 

 

CB250Rに適合するラジアルタイヤの例

指定タイヤのGPR-300Mがラジアルタイヤなので、同じラジアルタイヤで選んでみよう。

おすすめのタイヤサイズは指定タイヤと同じ以下のサイズ。

・前輪 110/70R17M/C

・後輪 150/60R17M/C

 

(例)

ダンロップ GPR-300 (ツーリング)

ミシュラン ロード5 (ツーリング)

ブリヂストン S22 (スポーツ&ツーリング)

ピレリ ロッソⅢ (スポーツ&ツーリング)

ブリヂストン RS10 (スポーツ)

ダンロップ α14 (スポーツ)

・メッツラー スポルテックM7RR(スポーツ)

・メッツラー スポルテックM9RR(スポーツ)

ダンロップ α13SP (※レーシング)

ブリジストン R11 (※レーシング)

ミシュラン パワーカップEVO (※レーシング)

ピレリ スーパーコルサSC (※レーシング)

↑ 一例だが、これらのタイヤなら取扱説明書のタイヤサイズと全く同じサイズが用意されているので、この中から選ぶのが一番手っ取り早いだろう。

※ここで紹介したレーシングは正確にはプロダクションレースタイヤで、法的には公道走行が可能。ただし、使用環境によっては危険なほど性能が低下するので実際に公道で履くのはやめよう。

 

ちなみにラジアルタイヤならば、後輪のタイヤサイズは以下のものでも装着可能。

・140/60R17M/C

・140/70R17M/C

タイヤの幅が150mmから140mmになるので、安定感は減るが軽快感は増す傾向になる。

 

 

CB250Rに適合するバイアスタイヤの例

250ccクラスはバイアスタイヤのラインナップも多いので、バイアスに替える手もある。

突き詰めるとラジアルの方が性能的に優位になるが、バイアスのコストパフォーマンスは捨てがたいし実際に使ってみると十分な実力を発揮してくれたりする。

ただし、バイアスのリアタイヤに指定と同じ 150/60R17M/C は存在しないので変更する必要がある。

ちなみにCB250Rの指定タイヤはラジアルだが、バイアスに替えても特に問題はない。

 

バイアスにも適合するタイヤサイズが複数あるが、おすすめは以下のサイズ。

・前輪 110/70R17M/C

・後輪 140/70R17M/C

ただし、後輪の外径が大きめになるので、リアの車高が高くなってステアリングが切れ込みやすくなる場合がある。

その場合は、可能ならばリアサスのプリロードを 1~2段抜いてやると良い。

車高調整機能があるなら5mmほど下げてみよう。

 

(例)

ブリジストン BT46  (ツーリング)

ダンロップ GT601 (ツーリング)

IRC RX-02 (ツーリング)

ブリジストン BT-39  (スポーツ)

ダンロップ TT900GP (スポーツ)

IRC RX-03 specR (スポーツ)

バイアスはツーリングタイヤが充実しており、乗り心地が良く、普通に走っていれば10,000~15,000kmは持つと見ていい。

 

 

実際に履いてみたタイヤのインプレ

実際に使用した事のあるタイヤのインプレを書きます。

タイヤのインプレは装着するバイクやライダーによって違いが出ますので、理解の上で参考にして頂きたいと思います。

価格は前後セットのおおよその価格(交換工賃抜き)です。

交換工賃はお店によって違いますが、大体4,000~6,500円前後が相場です。

 

ダンロップ GPR-300M (ラジアル)※指定タイヤ

軽快でフロントの回頭性が良いツーリングタイヤ。

ただ、回頭性が良すぎるのか極低速では割と不安定になる。

ダルいハンドリングのバイクに履かせると丁度いいのかも。

減りにくく長持ちで、スポーツ走行も一応できる。

バイアスに比べて路面の凸凹を踏んだ時の突き上げ感は強め。

街乗りとツーリングが主なら、このタイヤでもいいと思います。

ちなみにGPR-300は、指定タイヤのOEM仕様品とリプレイス仕様品の二種類があるが、リプレイスの方は使った事がないので知りません。

価格:35,000前後

 

IRC RX-02(バイアス)

ハンドリングが穏やかで乗り心地が良いツーリングタイヤ。

しかも、スポーツ走行もそこそここなせる器用なタイヤ。

前後セットで18,000円程度というお手頃な価格も魅力。

最大の欠点は、摩耗が半分を超えたあたりから急に性能が低下しはじめること(摩耗自体は早くないのでスリップサインまで一応長持ちはする)。

スポーツタイヤとして使えるのは半分までで、後はのんびり走ろう。

新品タイヤの慣らしの効果が大きく、摩耗した時の性能低下も激しいという、タイヤとはこういうモノという勉強になるタイヤ。

通勤通学などで、取り合えず安くて長く使えれば良いという需要にも合致していると思います。

価格:18,000円前後

 

IRC RX-01 specR(バイアス)

モタードレースやサーキット走行で支持が厚かったバイアススポーツタイヤ。

2018年に販売が終了してしまったが、支持者が多いため今年は再販していた。

適度なグリップ力、滑った時のコントロールの良さ、扱いやすいハンドリング、雨天や低温に対する適応力の高さ、25,000円程で手に入るお手頃価格、という総合的なバランスの高さが魅力的なタイヤ。

RX-02と違って、新品の慣らしはあまり必要なく、摩耗が進んでも性能の低下は割と穏やか。

乗り心地も良く、街乗りやツーリングにも向いている。

欠点は、乗り方によってはフロントが偏摩耗しやすい事だろうか。

ちなみにツーリングタイヤのRX-01(ノーマル)とは別物。

サーキット推奨空気圧(冷間時): 前輪180kPa±10 後輪180kPa±10

価格:25,000円前後 ※販売終了

 

IRC RX-03 specR(バイアス)

上述の RX-01 specR の後継タイヤ。

グリップ力と旋回力が強化されており、フロントの偏摩耗も改善された。

雨天の排水性能は低下しており、摩耗もやや早くなったようだ。

摩耗による性能低下は穏やかでスライドコントロール性も良い。

フロントが切れ込みやすいハンドリング特性で、フロントフォークの突き出しを増やしていると症状が顕著になるので気を付けたい。

RX-01 specR がバランス型だったのに対して、性能に偏りがある癖のあるタイヤになってしまった。

公道よりサーキットと相性が良いのかもしれない(まだ試してない)。

乗り手やバイクとの相性で評価が変わりやすいタイヤだと思われる。

価格:25,000円前後

 

ピレリ ディアブロ スーパーコルサSC(ラジアル)

強力なグリップ力と旋回力を発揮するレース用タイヤ。

柔軟で走りやすいのに荷重を掛けてもしっかり踏ん張ってくれる頼もしいタイヤ。

特にブレーキングからコーナー進入時のフロントの応答が優秀で、よく曲がる上にコントロールもしやすい。

立ち上がりでも、それほど荷重に気を使わなくてもぐいぐいグリップしてくれるので安心してアクセルを開けられる。

しかも、摩耗が進んでも性能が低下しにくいので長く使えるというありがたいタイヤ。

適正温度が50℃~80℃なので、サーキットでもタイヤ温度には気を付けた方がいいだろう。

冬季は一度使用したトレッドの表面がプラスチックのように硬化する場合があるので、慎重にウォームアップを行うこと。

サーキット推奨空気圧(冷間時): 前輪210kPa±10 後輪170kPa±10

価格:45,000円前後

 

ダンロップ α13SP(ラジアル)

ダンロップのプロダクションレースタイヤ。

スーパーコルサSCに比べると、コーナー進入でも立ち上がりでも荷重をしっかり乗せないとグリップ性能を発揮させにくい。

上手く使うことが出来れば、スーパーコルサSCと同等のタイムが出るらしいけれど…

スリップサイン間近になるとフロントから滑りやすくなるように感じる。

プロダクションレースタイヤの中では価格が安い。

ロードレースのJP250やジムカーナ公式戦では、このタイヤがワンメイク指定なので使うしかないが、別にライダーが希望したわけではない。

あれやこれやの大人の事情でそうなっただけ。

サーキット推奨空気圧(冷間時): 前輪180kPa±10 後輪190kPa±20

価格:42,000円前後

 

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