ホンダ「CB250R」を10倍たのしむブログ

ホンダのCB250Rを中心に、バイクに乗る事触る事の楽しさをたくさんのライダー諸氏と共有するためのブログです。ライディング、カスタム、整備、検証など私が出来ること知っている事は何でも公開していくつもりです。

あなたがバイクに上手く乗れないのは全部バイクのせい!

あなたがバイクにうまく乗れないのは全部バイクのせい!

…かも知れませんよ、というお話しです。

 

「直線では問題ないんだけど、カーブではなぜか気持ちよく曲がれない…」

「Uターンがいつまでも上手く出来ない、怖い…」

「サーキット走行でおかしな不具合が出る、なぜか転倒した…」

 

…そんなライディングに関する悩みをベテランライダーに相談した結果、次のような答えが返ってきたことはないだろうか?

 

「基本はニーグリップ、肩の力を抜いてセルフステアで…」

半クラッチとアクセルは一定で、リアブレーキで速度調整を…」

「曲がりたい方向に身体を傾けて、視線はカーブの先を見て…」

 

…といういわゆるライテクアドバイス

まぁ、それは大抵間違ってはいないんだけど、ちょっと待って!

 

あなたがバイクに上手く乗れない原因って、そもそも本当にライテクが問題なの?

 

もちろんライテクの問題もあるだろう、しかし実際はもっと根本的な問題が忘れられて放置されている場合が多々あるのだ。

 

それはズバリ…バイクの整備不良!

 

バイクの整備不良やセッティングミスが原因でうまく乗れてないにもかかわらず、やれ「俺のライテクがまだまだだから…」だとか「やっぱりスーパースポーツは一筋縄じゃいかねぇな…」などと一人呟いているライダーのなんと多い事か!!

 

…で、私が今まであんなこんなの経緯で悩めるライダー諸氏にライテクやセッティングのアドバイスをしたり、他人様のバイクに試乗した結果「ライダーを悩ませている、よくあるバイク側の問題」をここで発表したいと思います。

 

【目次】

 

【タイヤの空気圧不足】

一番多いのがこれでした、よくある上に症状も大きいので要注意です。

タイヤの空気圧、特に前輪の空気圧が低すぎるとステアリング(ハンドル)がやたらと内側に切れ込むようになります。

そうなると、どうしても内側のハンドルを手で押さえざるを得ない、安心して倒し込めない、となりスムーズにカーブを曲がる事ができなくなります。

この症状はスーパースポーツをはじめとして、スポーツ性の強いタイプのバイクに現れやすい傾向があります。

また、タイヤによってはスロットルのオン/オフで過剰なピッチング(車体の縦揺れ)を起こすこともあります。

 

対策:エアゲージを買って定期的に空気圧の点検を行う。

 

【タイヤの摩耗/劣化】

タイヤの摩耗や劣化が進んでいると上手く走れません。

空気圧不足と同様のステアリングの切れ込みの他、接地感が弱い、滑って転びやすい、旋回が安定しない、あまり曲がらない、といった症状が出ます。

 

摩耗は見ればわかるし、劣化についてもタイヤ表面にヒビが出てくるなどで気づきやすいので、空気圧不足ほど見落とされていることはありませんが、タイヤ代を惜しむ事でわりとありがちな状態ではあります。

 

対策:古いタイヤや溝が減ったタイヤはすぐに交換する。

 

【ブレーキのエア噛み】

ブレーキフルードに空気が混入してしまっているせいで、ブレーキの効きとコントロール性が悪くなってしまっています。

エア噛みはブレーキの整備ミスや転倒が原因で起きるもので、ブレーキの性能を格段に落とします。

レバーを握ったりペダルを踏んだ時に、スポンジのようなフニャっとした感触で効きが悪かったらエア噛みの可能性大。

 

対策:ブレーキのエア抜きをする。

 

【サスペンションの動作不良】

前後サスペンションのオイル劣化による減衰不良、リアショックユニットのガス抜け、などにより車体がフワフワと不安定に動く状態になっています。

旋回が安定しない、あまり曲がらない等の症状が出ますが、ひどい場合はUターン中にリアブレーキを軽く踏んだだけでバイクが不安定になってコケるという例もあります。

リアショックユニットのガスが抜けるとバイクの後ろが低くなるので、よけい曲がらなくなります。

 

オイル劣化やガス抜け以外にも、リンクの固着や内部の汚れの詰まりなどで動きが渋くなっていることもあります。

また、メンテ放置されたステアリングダンパーが動作不良を起こすと、てきめんに曲がりにくくなります。

 

サスの性能劣化は徐々に進行するので気が付きにくく、オーバーホールを薦められて思い切ってやってみたら途端に走りやすくなって驚くということも多い。

中古車の場合、タイヤは新品に交換されていてもサスペンションは放置されている事が多いようです。

 

対策:定期的にサスペンションとステアリングダンパーのオーバーホールを行う。

 

【パーツのセッティングミス】

スーパースポーツ等のフルアジャスタブル式サスペンションに多いのが、セッティングと走行状況が合っていないケースです。

大抵は、街乗りやツーリングをするにしては硬いという状態です。

かといって、プリロードや減衰を抜き過ぎると動きがフワついて曲がりにくくなります。

調整できる箇所が多いということは、裏を返せば失敗した時の悪影響も大きいということです。

これも「こんなものなのかな…」と思って乗っていたところ、詳しい人に相談してセッティングを頼んだ結果「え!セッティングだけでこんなに乗りやすくなるの?もっと早くやればよかった!」となる事もよくある話です。

 

また、マフラーを社外品に交換した結果、低速で非力になって低速ターンが不安定になったり、コーナリング中に唐突な加速をして怖くなることもあります。

これはマフラー本来の特性である場合もありますが、ノーマルマフラーを前提にしたバイク側の燃調が社外マフラーに合っていないのが原因です。

 

対策:サスや燃調のセッティングをきちんと行う。

 

【まとめ】

以上、ライテクも必要ですが、ライテク以前にバイクの整備とセッティングが非常に重要です。

どんなに上手いライダーでも整備不良のバイクで上手く走ることはできません。

セッティングについては新車の初期設定でひどく乗りにくい、ということは少ないと思いますが、中古車で買った場合はどうなっているかわかりません。

なぜかバイクにうまく乗れない、と思ったら、今一度バイクの整備状態やセッティングを見直してみましょう。

 

自分でわからないことがあればバイク屋さんに相談するのが基本ですが、サスペンション周りに関しては注意を要します。

というのも、私の見聞き体験した経験上、バイク屋さんがサスペンションの整備に失敗するケースが多いからです。

バイク屋さんにサス(Fフォーク)の整備をしてもらったけれど、どうにも乗りにくい、なぜ?…となってよく調べたら、部品が抜けている、設定が間違っている、最悪の場合壊れている(!)…なんていうことも。

 

 バイク屋さんでもサスの整備や調整を得意としているお店もありますが、よくわからなければサスペンション専門ショップ(スクーデリアオクムラ、テクニクス等)に依頼すると安心です。

サスペンション専門ショップは基本整備だけでなく、一人一人のライダーに合った乗りやすいセッティングの相談にも乗ってくれます。

 

また、マフラーと燃調に関しても一般のバイク屋さんでは頼りにならないことが多いです。

特に最近のバイクは燃料噴射をFIで行っており、燃調を行うにはECUの書き換えやサブコンの使用が必要になります。

高価なマフラーを購入したからには、見た目や音だけではなく性能もしっかり引き出したい、最高出力だけではなく扱いやすさも両立させたい、という場合はこちらもチューニング専門ショップ(10FACTORY、MotoJP等)が存在するので相談してみるとよいでしょう。

マフラーの話とは別に、燃調を変更することで強すぎるドンツキやエンブレを改善することも可能です。

 

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