ホンダ「CB250R」を10倍たのしむブログ

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「CB250R」ブレーキパッドを純正品からベスラのスポーツパッドに交換した結果

今回はブレーキパッドのインプレです。

CB250Rのフロントブレーキパッドを純正品(ニッシン製)からベスラのスポーツタイプ「VD-187JL」に交換しました。

 

詳細は以下の通り。

 

・Fブレーキパッド・・・ホンダ純正品(ニッシン製)から、ベスラ「VD-187JL」に交換。

・テスト環境・・・公道走行、八の字走行、40km/h急制動

・気候・・・四月 快晴

・その他・・・タイヤ「IRC RX-01specR」、Fフォークスプリング シングルレート化、Fフォーク5mm突き出し

・価格・・・純正品 5000円、ベスラ「VD-187JL」5500円

 

※今回の比較対象となったCB250Rの純正パッドは、使用を始めてちょうど1年目で厚みも十分にあり歪みもなかったので公正な比較になったかと思います。

 

【目次】

 

【ベスラ「VD-187JL」はどんなブレーキパッド?】

ベスラは1950年に設立された日本のブレーキパッド専業メーカーです。

自転車、オートバイのブレーキパッドを製造しており、レースにも積極的に製品を供給している信頼できるパッドメーカーです。

 

今回使用した「VD-187JL」は金属焼結(シンタードメタル)タイプのパッドで、スポーツ走行向けの製品です。

効きの強さとコントロール性の良さが特徴との事なので実際に使って試してみました。

 

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【八の字走行】

パイロンを12m間隔で二本置いて八の字走行を何度も繰り返します。

ホンダの純正パッドに比べて特に際立っていたのがコントロール性の良さです。

ブレーキのコントロール性が良いとはどういう事かというと、レバー入力と制動力の立ち上がりが上手く同調しているという意味で、ブレーキの加減を自分の意志通りに正確に行えるので安心してブレーキ操作を行うことができます。

 

とりわけスポーツ走行では、ブレーキングがコーナリングの起点になるためブレーキコントロール性の良し悪しはコーナリングの結果に多大な影響を与えます。

サーキットの直線からコーナーへ進入する場合はリリースしながらコーナーに進入しますが、8の字の場合は低速なのでブレーキ入力しながらパイロンに進入します。

「VD-187JL」はレバー入力時においてもリリース時においてもコントロール性に優れるため安心してパイロンに進入していけますし、同時にフロントフォークの動きも安定するのでターンそのものがきれいに安定します。

おかげでコーナリングの楽しさと安心感がぐんと向上しました!

それに比べて純正品はブレーキに気を使うしターンは安定しないしで「悪い」としか言いようがありません…

 

「VD-187JL」のレバー入力時のフィーリングは、しっとり柔らかな感触だが効きはしっかりしている、といった具合で気持ちの良いフィーリングだと思います。

 

【公道走行、急制動

公道走行と急制動は8の字と違い直線でブレーキをかけるだけなので、8の字走行のようなコントロール性の良さはあまり体感できませんが、しっとり柔らかだがしっかり効くフィーリングは体感できます。

入力初期からガツンと効くタイプではないので体感しにくいですが、効きの強さ(制動力)そのものも純正品より上回っているようです。

ブレーキの効きは強ければ強いほど良いというわけではないものの、適度に強く効いてくれればレバーを握る握力が弱くて済むので、結果的にコントロールしやすくなるし手も疲れにくくなります。

 

パッドの制動力を決める摩材の摩擦係数(μ)の規格も「VD-187JL」が「HH」なのに対して、純正パッドは「FF」です。

※規格はD~Hの5段階あり、Hが最高です。「HH」と2つ並んでいるのは左が低温時のμで右が高温時のμになっています。

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↑ ベスラのWEBサイトより

 

【ブレーキパッドの性能を引き出すには】

実はブレーキパッドだけを高性能なものに替えても性能が発揮されるとは限りません。

キャリパーやマスターシリンダーが整備不良だと、いくらパッドが良くてもコントロール性は悪くなります。

当然ブレーキフルードに空気が混入しているなどは論外です。

 

また、バイクのブレーキはサスペンションやタイヤと協調して動作することで性能を発揮します。

サスペンションのオイルが劣化してフワつくようなら安定したコーナリングは望めません。

タイヤが摩耗や劣化していれば、いくらパッドの制動力が高くてもタイヤが先に滑るので意味がありません。

ある程度走行距離がかさんだバイクでブレーキに不満がある場合は、一度ブレーキ以外の周辺部品の整備状態を見直してみましょう。

 

【その他の補足情報】

「VD-187JL」はスポーツパッドでありレース用パッドではありません。

しかしながら、耐久性に関してはロードレースやジムカーナで酷使しても問題がない品質を有しています。

 

・ベスラのCB250R用のブレーキパッドはシンタードメタル製の「VD-187JL」の他にレジン製の「SD-187」もあります。

街乗りやツーリングしかしない場合は「SD-187」でも良いと思います。

どちらもABS有り、無し共用です。

 

・今回の「VD-187JL」はキャリパー装着時に、バックプレートへのグリス塗布もパッドの面取りもしませんでしたが鳴きは発生しませんでした。

鳴きが発生しないなら、グリス塗布や面取りはしない方が良いです。

 

【今回の結論】

スポーツパッドとして使用した場合はホンダ純正パッドより、ベスラ「VD-187JL」の方が優れていると結論付けて間違いないと思います。

ただし、今回テストしたのは「制動力」「コントロール性」の2項目で、その他「雨天性能」「耐久性」「ローター攻撃性」「ブレーキダストの多さ」などは不明です。

今回判明した性能差で価格が500円しか変わらないというのも不思議ですが、純正パッドにも何かいいところがあるのかもしれませんね…(たぶん耐久性かな?)

 

 

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