さて、このブログに偶然出くわした方々の中にこれからバイクの購入を予定している初心者ライダーさんがどのくらいいるか、はわかりませんが今回は表題の件について筆を走らせてみようと思います。
教習所を卒業し念願の二輪免許取得！ さぁ、これからバイクを買うぞ！ という段階で少なからぬ新米ライダーさんは一つの大きな選択を迫られます。
それは人生初のバイクを新車にすべきか、それとも中古車にすべきか…である。
そりゃあ新車がいいに決まってるけど、新車は高いし転かした時に傷つけるとショックが大きいからなぁ…そう考えて周りのバイク乗りに助言を求めたりネットで情報を集めてみると次のような意見に遭遇する事がままあると思います。
初心者はコケるから最初は安い中古のバイクを買って、慣れてから新車を買った方がいいよ！
はい、意義あり！ それは違うとおもいます！
はい、話がクルマ（四輪自動車）なら最初は中古車でもいいと思いますよ。
新車のボディが凹んだらショックだし、いちいち直してると大金になってしまいます。
そんな事ならボディをガリガリ傷つけて凹ませても気にせず乗れる中古車の方がのびのび乗れるし出費も掛かりません。
しかしオートバイはそういうわけにはいきません。
オートバイをこかすと大抵走行する上で壊れてはいけない部分が壊れます。
レバー、ミラー、ペダル、灯火類などです。
これらのパーツは新車だろうが中古車だろうが、壊れれば修理が必要なので出費は変わりません。
まぁ、カウルのキズだったら直さなくてもいいですけどね。
そしてもっと重大なのはオートバイは車両の状態が悪いせいで転倒する、という事です。
クルマだったらUターン中にエンストしようが、カーブでタイヤが多少滑ろうが、サスがフワつこうがそれで横転するという事はほとんどありません。ABSもほぼ必ずついています。
つまりクルマは壊れてさえいなければ、状態が悪くても一応普通に走れるものなのです。
しかしオートバイは事情が違います。
オートバイでUターン中にエンストするとバランスを崩してすぐコケます。
カーブでタイヤが滑るとすぐコケます。
ABSがない車両も多いのでブレーキ中にフロントタイヤがロックすると即転倒します。
サスがフワつくとハンドルが振れる原因になります。Uターンや徐行でバランスを崩してコケやすくなります。
つまりオートバイは壊れていなくても状態が悪ければ安全に走れないものなんです。
もちろん上手くも走れないし気持ちよくも走れません。
そして絶対とまでは言いませんが安い中古車は状態が良くないと考えておいた方がいいです、バイク屋さんの営業トークで「エンジン一発でかかります、問題なく走ります」とか言われても安易になびかないでください。
それは「壊れてはいませんよ」程度の意味です。
逆に点検整備が行き届いた状態の良い中古車は当然値が張りますので、敢えて最初の中古バイクとして買う意味がなくなります。
また、新車と中古車だと買った後の故障の確率や保証の内容にも差が出てきます。
安い中古バイクだってそんなに安くはない。
中古バイクだって、それなりの車種であれば安くても20万円以上するものです。
私の場合は23万円で購入した中古バイクを半年間2000kmくらい走って査定に出して11万円で売れました。
友人の場合だと24万円で購入した中古バイクを一年半乗って査定に出すと、不調箇所もあり買い取り額は3万円だったそうです。
※友人の走行距離は不明だが街乗りしかしていなかったので大した距離は走っていないと思われる。
購入費と買い取り額の差は12~20万円というところですね。
最初のバイクだからと中古バイクを買って、あとで新車に買い直すと上の差額は単なる出費になります。
新車のバイクを何度か転かしても12~20万円あれば相当分直せますよね！
走行に直接関係しないキズについては、慣れた頃にまとめて直せば良いと思います。
ちなみにマフラーやカウルは比較的高価なので、最初にネットなどで中古品を買って付けておいて、運転に慣れて転けなくなった頃にきれいなノーマルに戻すという手もあると思います。
【今回の結論】
最初のバイクだからと安い中古バイクを買う意味は全くない。
最初のバイクなら尚更 壊れない、乗りやすい、保証が厚い 新車のバイクを買うべきだと思います。
もちろんお財布の事情によっては仕方がないですけどね…
【余談】
私は免許取得後の最初のバイクに新車のCB400SFを購入しましたが、教習所の乗りにくいと感じていたCB400SFと違って、すごく乗りやすかった事を覚えています。
「これが本当のCB400SFだったのか！」とちょっと感動したくらいです。
また、私はときどき他人様のバイクに乗せてもらう機会があるのですが、中にはどうしてもUターンが上手く出来ないバイクがあります。
原因はバイクの性能ではなくて状態の問題なんです。
以上、如何にバイクの運転操作において車体の状態が大きく影響するのかというお話でした。
