バイクのドライブチェーンには、メッキ処理されているものとされていないものがあります。
多くのバイクの純正チェーンはメッキされていないので、メンテを怠ると短期間でサビが浮き始めます。
これを社外のメッキチェーンに交換することで、サビに対する耐性を上げることができます。
※他にも、耐久性の向上や抵抗の減少といった効果もあります。
では、メッキチェーンは全く錆びることがないのか?
結論をいうと「使用状況によっては部分的に錆びることがある」ので、どのように錆びるのかについて説明します。
※今回のドライブチェーンは、RKチェーンの「520R-XW ブラック」
プレート、ピン頭、ローラー部分がメッキ処理されています。
バイクは屋外駐車場でバイクカバーをかけて保管しています。
チェーンスライダーと擦れる部分が錆びる。
↑ 雨天走行により酷く汚れてしまったチェーンです。砂利を含んだ油がベットリ付いています。
↑ きれいに清掃して汚れを落とした後のチェーンです。ちょっとわかりにくいですが、メッキが剥げて外プレートの方は赤サビまで浮いていました。
コマのこの位置だけが全周にわたってこの状態です。
この程度なら性能的な問題はありませんが、このまま削れて行くとシールまで届きそうで心配です。
まだ、新品に交換して一ヵ月しか経っていなかったのに…
↑ 原因はチェーンスライダーとチェーンのコマの接触。
スライダーとチェーンが汚れた状態で擦れていたため、砂利が研磨剤になってメッキを剥がしてしまったものと思われます。
清掃前はスライダーにも油汚れがベットリ付いていました。
ローラーの表面部分が錆びる。
↑ メンテを怠ってチェーンルブを切らした状態で放置すると、ローラー表面と鉄製スプロケットの歯に赤サビが発生してしまいました。
ローラーにもメッキがしてあるはずなのに何故なんだー?
…と思ってメーカーに問い合わせると次の回答が得られました。
・スプロケットと接触する部分は走行距離とともにメッキが剥がれる。
・メッキが剥がれる前でも、雨天走行後は水分と汚れが付着し、放置しておくと付着物からサビが発生する。
ローラーは回転さえすれば表面が錆びても大した問題はありませんが、見かけは抜群に悪くなりますね…
しかし、このくらいならウェスでゴシゴシ磨けば結構取れます。
スプロケットを社外のアルミ製にしておくと条件が変わるので、もしかしたらローラー表面のサビも発生しなくなるのかもしれません。
結論
メッキチェーンといえども、保管や使用の状況によりサビが発生することはあるようです。
特に雨天走行により汚れたチェーンは早めに清掃と注油を行った方がよいでしょう。
しかしながら、普通のスチール製チェーンだったら、全体的にひどく錆びていたはずなのでメッキチェーンにした意味は十分にあったと思います。